鳥居の形状は大きく分けて3種類の形状がある。
神明系と鹿島系、明神系だ。
神明系は天皇家専用の神社に用いられている。(伊勢神宮、護国神社など)
全て丸太で構成されていて、2本の掘建て柱の上に島木という
横材が乗っている、その下の横材は柱を突き抜けていない。
木材の切り出した特徴がそのまま直線的に現れており、最も古い形状。
「天」の文字を模したものとも言われている。
鹿島系は名前からして茨城や千葉に多い。
島木は丸太を使用しているが、神明系と違って、島木の両端の切り口が斜めに
切り取られている。また、下の横木は貫と言って柱を突き抜けている。
神明系と違って向かって左側に木材の下側(元口)をもってきていることや
斜めに切り取られた形状からどうも神明系に対抗した意図がありそうである。
そして、明神系は最も多く用いられており、庶民の神社のためのものである。
藤原氏が広めた春日大社からの形状に拠っている。
特徴は、島木の上に笠木が乗っており、全体に反った形状を意図的に作り出している。
また下の横木との間に額束という表札のような板が入っている。
もともと藤原氏の氏神は鹿島神宮と言われているが、藤原氏が創建した
春日大社の鳥居に鹿島鳥居を使うのは憚れるので、天皇家の家臣と
しての形状を編み出したもののようで、春日鳥居と言い、明神系はその
発展系で全国に広まったようである。鳥居の形と言えば殆どの人はこの
形状を思い浮かべているようだ。
以上の形状は時代の流れによって、構造的に安定した形状になってきている。
また、木材の流通性もあるようである。
日本の文化の空間の仕切り方は世界でも類を見ないものがある。
鳥居を門と見ても、周辺には柵や城壁のようなものは存在しない。
鳥居のような大げさなものでなくても縄の一本で空間の境を宣言してしまうので
ある。それは物理的な空間の仕切りでだけでなく精神的に仕切ってしまう。
その境によって空間の質までも変化させてしまい、その精神を皆が共有してしまう
特異な文化性をもっている。
日本の特殊性の原点は全てそこにあるように思う。
日本はグローバルスタンダードにはやられっぱなしである。
しかし、グローバル側から見ると「やら」なければ、理解できない恐怖心が
日本文化の中にはあるように思う。