昨日は悪夢の阪神大震災の日。
鎮魂の式典とかがトップニュースになっていたので、まだ記憶に新しいのだろう。僕もあの日のことはいつでも思い出す。直撃した地域には比べものにならないくらいだが、我が家の大阪の西区は相当に揺れた。いつもは目覚める筈の無い時間にふっと目が覚め、その途端に激しい揺れと、コンクリートが悲鳴を上げている音に柱が折れる!と瞬間的に思った。家族を安全であろう柱の隅に移動させたた。崩壊するのは梁からが基本だからだ。柱が壊れたらもう諦めるしかない。揺れが収まったら、室内の電灯がなぜか点灯していた。部屋を見まわすと、TVは引っくり返っている、食器は氾濫している、飾っていた額は遠くに飛んでいる・・・散々な状態だった。TVを起こし、スイッチを入れるとラッキーにも壊れておらずNHKのニュースをみた。我が家の状況を見ると、僕が生まれた中で遭遇した最大の地震だと思った。きっと、凄いことが世の中で起こっているのだろうと思った。外は暗くどんな状況かは殆ど解らなかった。明るくなっていくのが怖い気がした。ニュースでは当初はそんなに大地震だとの印象はなかったが、徐々に被害が報告されるたびに巨大地震が神戸に来たことがわかりだした。最初の大きな被害報道は宝塚でマンションが倒壊しているというのだったと思う。その直後かに阪神高速が倒壊しているという報道があった。そして、次々に上がってくる報道は目を覆うようなものばかりだった。
この日以降、数ヶ月で生活は一変した。仕事は殆どしなかった。
幸いにも手がけた建物は殆ど被害がなかった。しかし、そんなことは運に過ぎないように思った。
建築の考え方も、技術への信頼も一変した。
納得していたことは納得させられていたことに気付いてしまった。
2007年
年明けから、昭和39年に建築された事務所ビルのリファインを手がけている。
建築主は古びた建物でみすぼらしいので、スカッと現代風にして欲しいという要望だ。阪神大震災に耐えた建物なので安全だと思っているようだ。しかし、構造耐力は現行基準の50%以下の建物だろう。それを、現行基準に適合できるようにすることを、最重要課題だと勝手に決めている。おそらく補強コストはかなりの金額になるだろう。それが理解されるかが本プロジェクトのポイントだ。
結果は、
1.現行基準に沿った耐力のある建物にする
2.補強をコストを考えたら新築建物にする
3.仕事を降ろされる
以上のうちどれかだろう。
さて・・・・。